MX Linux をインストールしたら最初にやること 11件
前回は MX Linux 19.1 を VirtualBox にインストールしました。
MX Linux を VirtualBox にインストール - In my mind
今回は MX Linux を快適に使用するための初期設定、環境整備をしていきます。
目次:
- リポジトリのミラーサーバーを変更
- リポジトリの同期とソフトウェアの更新
- 日本語入力環境を構築
- ホームディレクトリを英語化
- OS 選択画面で待たずに起動
- SSD の Trim コマンドを有効にする
- キャッシュを RAM ディスク上に
- ファイアウォールを設定
- アンチウイルスソフトの導入
- エラーチェック
- バックアップ
- 参考
リポジトリのミラーサーバーを変更
MX リポジトリマネージャーでの設定
MX リポジトリマネージャーを起動します。
root 権限の認証が要求されました。
インストール時に設定した root のパスワードを入力し、「認証する」ボタンをクリックして先へ進みます。
以降たびたび root 権限の認証を要求されることがありますので、同様に。
リポジトリのミラーサーバーを変更します。
デフォルトで大阪のミラーサーバーが設定されていました。よって大幅な速度アップが見込めるわけではありませんが、より近くのサーバーに変更しておきます。
米沢を選択して「適用」ボタンをクリック。
Synaptic での設定
Synaptic パッケージマネージャーを起動します。
設定 > リポジトリ を開きます。
URI 欄の「http://deb.debian.org/debian/」となっている箇所をすべて「http://ftp.jp.debian.org/debian/」に変更します。
リポジトリの同期とソフトウェアの更新
ターミナルを開いて↓のコマンドを実行します。
$ sudo apt update
リポジトリが同期されました。
つづいて↓のコマンドを実行してソフトウェアを更新します。
$ sudo apt upgrade
日本語入力環境を構築
MX パッケージインストーラを起動します。
「言語」をダブルクリックして展開します。
「japanese_Firefox」「japanese_Fonts」「japanese_Input_fcitx」「japanese_Libreoffice」「japanese_Thunderbird」の 5つにチェックを入れて「Install」ボタンをクリックします。
途中で「続行しますか?」と聞かれることがあります。
その都度「y」を入力し、「Enter」ボタンをクリックして続行しましょう。
↓のように表示されたらインストール完了です。
一旦ログアウトしてからログインし直します。
すると設定が反映され、日本語入力できるようになります。
ホームディレクトリを英語化
MX Linux を日本語でインストールしたので、ホームディレクトリ直下の「ダウンロード」「デスクトップ」「ドキュメント」などフォルダ名も日本語になっています。
このままではコマンドラインで操作する時に不便なので英語に変更します。
必要なアプリ「xdg-user-dirs-gtk」はプリインストールされてました。
$ apt list xdg-user-dirs-gtk 一覧表示... 完了 xdg-user-dirs-gtk/stable,now 0.10-3 amd64 [インストール済み] xdg-user-dirs-gtk/stable 0.10-3 i386
↓のコマンドを実行してアプリを起動します。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
すると変更の確認画面が表示されます。
「Don't ask me again」にチェックを入れるのを忘れずに「Update names」ボタンをクリック。
再起動するとホームディレクトリが英語になっています。
OS 選択画面で待たずに起動
$ sudo nano /etc/default/grub
GRUB_TIMEOUT=5
となっている箇所を
GRUB_TIMEOUT=0
に編集して保存します。
↓のコマンドを実行します。
$ sudo update-grub
次回起動時からは OS の選択画面は表示されず、直接 MX Linux が起動します。
OS を選択したいときは、電源投入後 MX Linux が起動する前に Shift キーを押しっぱなしにしておけば OS 選択画面に入れます。
SSD の Trim コマンドを有効にする
SSD を快適に使用するため、Trim コマンドが自動で定期的に実行されるように設定します。
ターミナルを開いて↓のコマンドを実行します。
$ sudo systemctl enable fstrim.timer
再起動すると設定が有効になります。
キャッシュを RAM ディスク上に
キャッシュフォルダを RAM ディスク上に配置して高速化します。
テキストエディタで fstab ファイルを編集します。
$ sudo nano /etc/fstab
↓の内容を追記して保存。
tmpfs /home/ユーザー名/.cache tmpfs noatime,nodev,nosuid,size=2G 0 0
「ユーザー名」は自分のユーザー名に置き換えてください。
↓のコマンドを実行して fstab の設定を反映させます。
$ sudo mount -a
ファイアウォールを設定
MX Linux にプリインストールされていた「ファイアウォール設定ツール (gufw)」を起動します。
設定はとりあえず Incoming: Deny , Outgoing: Allow で Status を ON にしといたら良いんじゃないかな。
アンチウイルスソフトの導入
アンチウイルスソフトとして Clamtk を導入します。
詳しくは↓の記事をご覧ください。
Clamtk アンチウイルスソフトの導入【Linux】 - In my mind
エラーチェック
ターミナルを開いて↓のコマンドを実行します。
$ sudo systemctl --failed
結果、エラーが検出された場合はエラーコードをググるなどして解消しておきましょう。
もうひとつ。↓のコマンドを実行します。
sudo journalctl -p 3 -xb
結果、エラーが検出されても MX Linux の使用には差し支えないかもしれません。しかし、解決できるなら解決しといたほうが気持ちよく使えますよね。
エラーチェックは初回に限らず、ときどきやっといたら安定運用につながるんじゃないでしょうか。
バックアップ
OS を問わず言えることですが、バックアップはこまめに取っておきましょうね。
Timeshift でシステムのバックアップ
Timeshift を使って、自動バックアップをスケジュールしておくと良いでしょう。
何かアップデートするときは手動でバックアップをとりましょう。アップデートしたら動作がおかしくなった、というときのために。
ホームディレクトリのバックアップ
任意のフォルダをバックアップするといえば「Grsync」が有名ですね。
使い方が難しいのは嫌だよ、というアナタには「Deja Dup」あたりを使うと幸せになれるかも。
どちらも「Synaptic パッケージマネージャ」からインストールできます。
参考
MX Linux 19.1 〜ちょっとしたレビジョンアップだと思ったら・・主要機能拡張項目をまとめ、インストールから基本設定まで再整理する!